経営者の「もしも」に備え、会社と家族を守る。
経営者が認知症になると、株主総会での議決権行使や重要な経営判断ができなくなり、会社経営がストップするリスクがあります。家族信託を活用すれば、自社株や事業用資産の管理を後継者に託し、経営の継続性を確保できます。
「自分に何かあったら会社はどうなる?」「後継者への引き継ぎをスムーズに進めたい」——
そんなお悩みをお持ちの経営者様は、ぜひ一度ご相談ください。
● 経営者の認知症リスクと事業への影響
経営者が判断能力を失うと…
- 株主総会での議決権行使ができない → 役員選任や重要事項の決議が進まない
- 銀行融資の手続きができない → 資金繰りに支障
- 不動産・事業用資産の売却ができない → 事業再編が困難に
- 後継者への株式譲渡ができない → 事業承継が頓挫
経営者の認知症は、会社の存続そのものを脅かすリスクとなります。
● 家族信託を活用した事業承継対策
自社株を信託財産とする
経営者(委託者)が保有する自社株を信託財産とし、後継者(受託者)に管理を委ねます。
- 議決権の行使:受託者である後継者が株主総会で議決権を行使
- 配当の受取り:受益者である経営者(または家族)が配当を受領
- 将来の承継:信託契約で次の受益者(後継者)を指定
これにより、経営者が認知症になっても会社経営を継続でき、計画的な株式承継も実現できます。
● 事業承継における家族信託のメリット
❶ 経営の空白期間を防げる
経営者の判断能力が低下しても、受託者(後継者)が議決権を行使できるため、会社経営がストップしません。
❷ 段階的な経営権移行が可能
いきなり全株式を後継者に譲渡するのではなく、まずは管理権限だけを移し、経営者が元気なうちは指導・監督を続けることができます。
❸ 自社株の分散を防止
相続で株式が複数の相続人に分散すると、経営に支障をきたします。家族信託で承継先を指定しておけば、株式の分散を防げます。
❹ 他の相続人への配慮も可能
株式は後継者に集中させつつ、他の相続人には受益権や別の財産で補填するなど、バランスの取れた設計ができます。
❺ 遺言より柔軟な承継設計
「自分→後継者→その次の後継者」といった二次承継・三次承継まで指定でき、長期的な事業承継プランを構築できます。
● 家族信託の注意点(事業承継の場合)
❶ 税務上の検討が必要
自社株の信託には、贈与税・相続税のみなし課税が関係します。税理士と連携した設計が不可欠です。
❷ 定款・株主間契約との整合性
会社の定款に株式の譲渡制限がある場合、信託による名義変更に取締役会等の承認が必要になることがあります。
❸ 受託者の選定
受託者となる後継者には、長期にわたり財産を管理する責任が生じます。能力・意欲の確認と、後継受託者の指定も重要です。
❹ 他の相続人との調整
事業承継に家族信託を使う場合も、他の相続人の遺留分への配慮が必要です。事前の説明と合意形成が大切です。
● こんな経営者様におすすめです
- 自分の認知症リスクに備えて、経営の継続性を確保したい
- 後継者は決まっているが、まだ株式を渡すタイミングではない
- 後継者以外の子どもにも配慮しながら、株式承継を進めたい
- 自社株が相続で分散するのを防ぎたい
- 事業用不動産(本社ビル、工場など)の管理も託したい
- 成年後見制度に頼らず、家族で経営権を守りたい
● 事業承継における家族信託の活用例
ケース1:経営者の認知症対策
状況:70代の社長。後継者である長男はまだ経験不足。社長が認知症になった場合に備えたい。
対策:自社株を信託財産とし、長男を受託者に指定。社長が元気なうちは社長の指示に基づき長男が議決権を行使。社長の判断能力低下後は、長男が単独で経営判断を継続。
ケース2:段階的な株式承継
状況:60代の社長。長男を後継者として育成中。株式を徐々に移行したいが、贈与税の負担も心配。
対策:まずは信託で管理権限のみを長男に移し、経済的利益(配当)は社長が受け取る形に。社長の死亡時に長男が受益権を取得する設計とし、相続税の範囲内で承継。
ケース3:後継者以外の子どもへの配慮
状況:自社株は長男に集中させたいが、次男・長女にも公平に財産を残したい。
対策:自社株は家族信託で長男へ承継。その他の不動産や金融資産は遺言で次男・長女に相続させる。信託と遺言を併用した総合的な対策。
● 手続きの流れ
STEP 1|ご相談・現状分析
会社の株主構成、後継者の状況、ご家族の関係性などをヒアリングします。
STEP 2|スキーム設計
税理士・弁護士とも連携し、最適な信託スキームを設計します。
STEP 3|信託契約書の作成
信託の目的、信託財産(自社株・事業用資産)、受託者・受益者などを定めた契約書を作成します。
STEP 4|株主名簿の書換え・届出
自社株を信託財産とする場合、株主名簿の書換え等の手続きを行います。
STEP 5|信託の開始・継続サポート
信託開始後も、状況の変化に応じたサポートを継続いたします。
● 費用の目安
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 信託契約書作成・コンサルティング | 50万円〜(株式評価額・スキームの複雑さにより変動) |
| 公正証書作成費用 | 3〜10万円程度(財産額による) |
| 税務シミュレーション(税理士連携) | 別途お見積り |
| 事業用不動産の信託登記 | 登録免許税+司法書士報酬 |
※事業承継の家族信託は、税務・法務の両面から慎重な設計が必要です。 まずは無料相談でお話をお聞かせください。
● 成年後見制度との違い(事業承継の観点)
| 項目 | 家族信託 | 成年後見制度 |
|---|---|---|
| 議決権の行使 | 受託者(後継者)が行使可能 | 後見人が行使(家族以外の専門職の場合も) |
| 経営判断の柔軟性 | 契約内容に沿って柔軟に対応 | 本人保護が優先、積極的な経営判断は困難 |
| 株式の承継 | 契約で次の承継先を指定可能 | 本人死亡後は通常の相続手続きへ |
| 裁判所の関与 | なし | 継続的な監督あり |
事業承継における家族信託は、経営者の認知症リスクへの備えと計画的な株式承継を両立できる有効な手段です。
ただし、税務・法務の両面から専門的な検討が必要なため、司法書士・税理士・弁護士などの専門家チームでのサポートが不可欠です。
まこと司法書士事務所では、提携する税理士・弁護士と連携し、経営者様とご家族の想いを実現する事業承継プランをご提案いたします。まずはお気軽にご相談ください。
